処方構成(この漢方方剤を構成する生薬の組み合わせ)
生薬名 | 原材料と加工法 |
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川続断せんぞくだん | マツムシソウ科ナベナ属トウナベナの根 |
杜仲とちゅう | トチュウ科トチュウ属トチュウの樹皮 |
防風ぼうふう | セリ科ボウフウ属ボウフウの根および根茎 |
桂心けいしん | 外皮を除いたクスノキ科ニッケイ属ケイの幹の樹皮 |
細辛さいしん | ウマノスズクサ科カンアオイ属のケイリンサイシンまたはウスバサイシンの根および根茎 |
人参にんじん | ウコギ科トチバニンジン属オタネニンジンの根 |
白茯苓はくぶくりょう | 外層を取り除いた内部が白色のサルノコシカケ科ウォルフィポリア属マツホドの菌核 |
当帰とうき | セリ科シシウド属のカラトウキまたはニホントウキの根 |
白芍薬はくしゃくやく | 表面のコルク層を除いたボタン科ボタン属ボタン科ボタン属のシャクヤクの根 |
黄耆おうぎ | マメ科ゲンゲ属のキバナオウギおよびナイモウオウギなどの根 |
川牛膝せんごしつ | ヒユ科キアツラ属イノコヅチモドキの根 |
甘草かんぞう | マメ科カンゾウ属のウラルカンゾウおよび同属植物の根・走出茎 |
秦艽じんぎょう | リンドウ科リンドウ属植物のオオバリンドウ、ダフリカ、クラッシカウリスなどの根。 |
生地黄しょうじおう | 乾燥させたゴマノハグサ科アカヤジオウ属のジオウ・アカヤジオウ・カイケイジオウの塊根 |
川芎せんきゅう | セリ科のマルバトウキ属キュウキュウおよびハマゼリ属センキュウの根茎 |
川独活せんどっかつ | セリ科シシウド属のラクシフローラおよびメガフィラの根および根茎 |
生姜しょうきょう | ショウガ科ショウガ属ショウガの根茎 |
大棗たいそう | クロウメモドキ科ナツメ属ナツメなどの成熟果実 |
適応疾患および対象症状
手足の痛み、手足のしびれ、手足の引きつり、関節の運動障害、倦怠感、運動障害、関節の腫れ、筋肉の痙攣、手足の脱力感
薬理作用
鎮痛作用、止痙作用、運動改善、感覚改善、硬直緩和、消腫作用、疲労回復、元気回復、筋力向上
東洋医学的弁証(この方剤が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)
風寒湿痺(風寒湿の邪気が関節に侵入し痛みやしびれを起こす)、肝腎両虚(肝と腎の虚弱)、気血不足(気と血がともに不足した虚弱状態)、手足拘攣(手足のつっぱり)、腰膝酸痛(腰と膝のだるい痛み)、血気凝滞(血と気の流れが滞る)
治法・治療原則(この方剤が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)
祛風勝湿(風邪を除去し湿邪に勝つ)、補益肝腎(肝腎を補い益す)、通絡舒筋(絡を通じ筋を舒る)、蠲痺止痛(痺れを除き痛みを止める)、益気補血(気を益し血を補う)
- 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。