処方構成（この漢方方剤を構成する生薬の組み合わせ）
適応疾患および対象症状
腹痛、吐き気、嘔吐、からえずき、下痢、脚気、腹部膨満感、みぞおちのつかえ、呼吸困難、呑酸、手足の冷え、頭痛、片頭痛、落ち着かない、舌の色が薄い、舌苔が白い
薬理作用
鎮痛作用、嘔気改善、止嘔作用、止瀉作用、腹満改善、呼吸改善、冷感改善、精神安定、舌色改善、舌苔改善
東洋医学的弁証（この方剤が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状）
脾胃虚寒（脾胃の陽気不足で冷えと消化不良が生じる）、肝寒犯胃（肝の寒気が胃を侵し嘔吐や冷えを引き起こす）、嘔吐胃痛（嘔吐と胃の痛みが同時に起こる）、脚気衝心（脚気が心臓を圧迫する）
治法・治療原則（この方剤が持つ、東洋医学的治療法と治療原則）
温中散寒（中を温め寒邪を散らす）、暖肝止痛（肝を暖め疼痛を止める）、下気止嘔（気を下降させ嘔吐を止める）
別出典の同名漢方方剤
- 呉茱萸湯 《傷寒論》
- 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。