知っておきたい 『漢方方剤』

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漢方方剤

四七湯

よみかた
ししちとう
方剤種別
理気剤 <行気剤
典拠出典
和剤局方

処方構成(この漢方方剤を構成する生薬の組み合わせ)

生薬名 原材料と加工法
半夏はんげ外皮を除いたサトイモ科ハンゲ属カラスビシャクの塊茎
厚朴こうぼくモクレン科モクレン属のカラホウ、オウヨウコウボク、ホウノキなどの樹皮
茯苓ぶくりょう外層を取り除いたサルノコシカケ科ウォルフィポリア属マツホドの菌核
紫蘇葉しそようシソ科シソ属シソの葉
生姜しょうきょうショウガ科ショウガ属ショウガの根茎
大棗たいそうクロウメモドキ科ナツメ属ナツメなどの成熟果実

適応疾患および対象症状

胸苦しさ、呼吸困難、喘鳴、せき、痰、咽部神経症、悪心、嘔吐、腹部膨満感、憂鬱感、つわり、舌苔が白い

この方剤の持つ「薬理作用」

呼吸改善、鎮咳作用、精神安定、止嘔作用、嘔気改善、去痰作用、腹満改善、抑鬱改善、舌苔改善

東医弁証(この方剤が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)

痰凝気滞、梅核気、咳嗽胸悶、悪心嘔吐、婦人悪阻

治法治則(この方剤が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)

行気散結、降逆化痰、和胃止嘔

別出典の同名漢方方剤

  • 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。