知っておきたい 『病院の薬』

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医療用医薬品成分

塩化アンベノニウム

解説

『塩化アンベノニウム』は、神経の薬 に用いられる医薬品成分です。

作用

アセチルコリンを分解する酵素であるアセチルコリンエステラーゼの働きを抑制する作用があるため、脳から骨格筋への伝達機能を高める効果を示します。そのため、この成分は主に難病の一つである重症筋無力症のように筋肉に力が入らない方に用いられており、薬効は服用後30分ほどで現れ、6時間以上持続すると言われています。

使用上の注意

[使用してはいけない場合]

塩化アンベノニウム過敏症、消化管の器質的閉塞、尿路の器質的閉塞、迷走神経緊張症、塩化スキサメトニウム使用者

[慎重に使用すべき場合]

気管支喘息、甲状腺機能亢進症、徐脈、心機能障害、消化性潰瘍、てんかん、パーキンソン症候群、糖尿病、妊婦

副作用

めまい、流涙、発汗、縮瞳(瞳孔が縮まって小さくなる)、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、耳鳴り、発疹、動悸、だるさ、線維束れん縮、筋けいれん、筋力低下

重大な副作用

急性中毒のコリン作動性クリーゼ、唾液分泌量の増加、縮瞳、呼吸困難、血清コリンエステラーゼ値の低下、気道分泌過多、徐脈

本成分を用いた医薬品

[先発品]

マイテラーゼ