基原炮製（この生薬の原材料と加工法）
トウダイグサ科トウダイグサ属トウタカトウダイの根
適応疾患および対象症状
腹水、尿量減少、便秘、むくみ、胸水、せき、胸苦しさ、胸脇部の痛み、皮膚化膿症、頸部リンパ節腫、皮下結節など
薬理作用
通便作用、消腫作用、浮腫改善、尿量改善、鎮痛作用、鎮咳作用、呼吸改善、利尿作用、皮膚再生など
東洋医学的弁証（この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状）
水湿壅盛（水湿が盛んに壅滞する）、水腫脹満（むくみや腹部の張り）、二便不利（大小便の出が悪い）、痰飲積聚（痰飲が積聚する）、胸満気喘（胸が満ち気喘がある）、癰瘡腫毒（化膿性の皮膚病変）、瘰癧痰核（首や脇のリンパ節の腫れ）、痛引胸脇（痛みが胸脇に及ぶ）、痰飲喘咳（痰による喘ぎ咳）
治法・治療原則（この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則）
瀉水除湿（水を瀉し湿を除く）、逐痰滌飲（痰を逐い飲邪を洗い流す）、消腫散結（腫れを消し結聚を散らす）、峻下逐水（峻下し水を追い出す）、通利二便（大小便を通じ利する）
帰属経絡（この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑）
肺、腎、大腸
- 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。