基原炮製（この生薬の原材料と加工法）
イワヒバ科イワヒバ属イワヒバの全草
適応疾患および対象症状
脱肛、血便、無月経、排尿障害、排尿痛、尿閉など
薬理作用
止血作用、脱肛改善、利尿作用、月経改善、鎮痛作用など
東洋医学的弁証（この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状）
瘀血阻滞（瘀血が気血の流れを阻害し痛みが生じる）、経閉不通（月経が止まる）、脱肛下血（脱肛と出血）、湿熱蘊結（湿熱が鬱結し黄疸や下痢が生じる）、小便不利（小便が出にくい）、尿閉渋痛（尿が出ない状態と排尿痛）
治法・治療原則（この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則）
行血通経（血行を促進し月経を通す）、固下止血（下部を固め出血を止める）、通淋散結（淋を通し結節を散らす）、破瘀行血（瘀血を破り血を巡らせる）、縮肛収脱（肛門を収縮させ脱出を防止）
帰属経絡（この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑）
肝、腎、大腸
- 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。