異称別名および炮製品名
基原炮製（この生薬の原材料と加工法）
ショウガ科ウコン属ハルウコンの塊根
適応疾患および対象症状
胸脇部の張り、胸脇部の痛み、乳房の張り、乳房の痛み、腹部膨満感、腹痛、生理痛、狭心痛、意識障害、高熱、うわごと、てんかん、狂躁状態、落ち着かない、憂鬱感、吐血、鼻出血、血尿、黄疸、胆石症など
薬理作用
鎮痛作用、止血作用、精神安定、意識回復、腹満改善、解熱作用、黄疸改善、血行改善、抑鬱改善など
東洋医学的弁証（この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状）
気滞血瘀（気滞と血瘀）、胸脇脹痛（胸脇が脹り痛む）、熱病神昏（熱性疾患による意識混濁）、癲癇狂躁（癲癇による狂躁状態）、湿熱黄疸（湿熱による黄疸）、吐血衄血（吐血と鼻血）、血熱瘀滞（血熱と瘀血の停滞）、痰熱蒙閉（痰熱が心を蒙蔽し意識障害が生じる）
治法・治療原則（この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則）
行気解鬱（気を巡らせ鬱を解く）、活血化瘀（血を活かし瘀血を化す）、破瘀止痛（瘀血を破り痛みを止める）、涼血止血（血を涼め出血を止める）、清心開鬱（心を清め鬱を開く）、利胆退黄（胆を利し黄疸を退ける）、疏肝散結（肝を疏通し結節を散らす）、行気活血（気を巡らせ血を活かす）、化痰解鬱（痰を転化し鬱を解く）、涼血清心（血を冷やし心を清める）、活血止痛（血を活かし疼痛を止める）
帰属経絡（この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑）
心、肝、胆
- 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。