異称別名および炮製品名
基原炮製(この生薬の原材料と加工法)
ミミガイ科アワビ属のエゾアワビ・ミミガイ・アカアワビ・マアナゴウなどの貝殻
適応疾患および対象症状
めまい、熱性痙攣、高熱、眼の充血、眼の痛み、角膜の混濁、羞明、視力低下、熱感など
薬理作用
視力改善、目眩改善、止痙作用、解熱作用、鎮痛作用、止血作用、熱感改善、消腫作用など
東洋医学的弁証(この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)
肝陽上亢(肝の陽気が上昇し頭痛やめまいが生じる)、頭暈目眩(めまいと目のくらみ)、肝火上炎(肝火が上部に上昇する)、目赤腫痛(目が赤く腫れ痛む)、目生翳障(目に翳ができる)、驚癇抽搐(驚きによる痙攣)、熱極生風(極度の熱で痙攣が生じる)、骨蒸潮熱(骨蒸と潮熱)、目暗不明(視力が低下しものが見えにくい)
治法・治療原則(この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)
平肝潜陽(肝を平らげ陽を潜める)、退翳明目(翳を退け目を明らかに)、退熱除蒸(熱を退け蒸熱を除く)、清退虚熱(虚熱を清め退ける)、滋陰潜陽(陰を滋養し陽を潜める)、清肝明目(肝を清め目を明らかに)、滋補肝陰(肝陰を滋養し補う)
帰属経絡(この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑)
肝、腎、肺
この生薬を用いる「漢方方剤」
- 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。