知っておきたい 『漢方生薬』

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漢方生薬

双批七

よみかた
そうひしち
生薬種別
補気薬
薬味薬性
甘、微苦

異称別名および炮製品名

基原炮製(この生薬の原材料と加工法)

ナデシコ科ワチガイソウ属ワダソウの塊根

適応疾患および対象症状

疲労感、倦怠感、食欲不振、発汗、口渇、空咳、少痰など

薬理作用

疲労回復、元気回復、食欲増進、止汗作用、止渇作用、鎮咳作用、筋力向上、去痰作用、解熱作用、睡眠改善、動悸改善など

東洋医学的弁証(この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)

気津両傷(気と津がともに傷つく)、元気虚衰(生命の根源的な気が衰弱した状態)、倦怠無力(全身の疲労感と力の入らない状態)、自汗口渇(自然に汗が出て口が渇く)、食少厭食(食欲が減退し食べ物を嫌う)、肺虚燥咳(肺の虚弱による乾いた咳)、気陰両虚(気と陰がともに不足した状態)、虚熱盗汗(虚弱による熱と寝汗)、心悸失眠(動悸と不眠)

治法・治療原則(この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)

補気養陰(気を補い陰を養う)、益気生津(気を補い津液を生成)、補益肺胃(肺胃を補益する)

帰属経絡(この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑)

脾、肺
  • 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。