知っておきたい 『漢方生薬』

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漢方生薬

白眉豆

よみかた
びゃくびず
生薬種別
祛暑薬
薬味薬性
微温

異称別名および炮製品名

基原炮製(この生薬の原材料と加工法)

マメ科フジマメ属フジマメの成熟種子

適応疾患および対象症状

嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢、口渇、泥状便、食欲不振、白いおりもの、呑み過ぎ、食中毒など

この生薬の持つ「薬理作用」

解毒作用、止瀉作用、鎮痛作用、腹満改善、止嘔作用、止渇作用、便通改善、止帯作用、帯下改善、食欲増進、嘔気改善など

東洋医学的弁証(この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)

暑温挟湿、湿困脾胃、腹痛吐瀉、食少便溏、魚酒中毒、白色帯下、暑温煩渇、胸膈満悶、頭脹身重

治法・治療原則(この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)

解暑化湿、健脾止瀉、健脾止帯、和中解毒、健脾祛湿、解酒毒、解魚介毒、消暑和中

帰属経絡(この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑)

胃、大腸、肺

この生薬を用いる「漢方方剤」(異称別名表記)

方剤名 出典(処方来源)
香薷飲こうじゅいん《和剤局方》わざいきょくほう
五物香薷飲ごもつこうじゅいん《和剤局方》わざいきょくほう
三物香薷飲さんもつこうじゅいん《和剤局方》わざいきょくほう
資生丸しせいがん《先醒斉医学広筆記》せんせいさいいがくこうひっき
資生丸しせいがん《蘭台軌範》らんだいきはん
資生丸しせいがん《医学六書》いがくりくしょ
資生健脾丸しせいけんぴがん《蘭台軌範》らんだいきはん
四味香薷飲しみこうじゅいん《和剤局方》わざいきょくほう
十味香薷飲じゅうみこうじゅいん《和剤局方》わざいきょくほう
参苓白朮散じんりょうびゃくじゅつさん《和剤局方》わざいきょくほう
清涼滌暑法せいりょうじょうしょほう《時病論》じびょうろん
保胎資生丸ほたいしせいがん《先醒斉医学広筆記》せんせいさいいがくこうひっき
六和湯ろくわとう《医方考》いほうこう
  • 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。