知っておきたい 『病院の検査』

イアトリズム総合案内

フィブリン・フィブリノゲン分解産物

FDP
doctor iat
検体
血漿

血液凝固に関わる「フィブリン」および「フィブリノゲン」が血栓を溶かす作用を持つ酵素「プラスミン」によって分解(線溶)されるときに生じる物質の数値を測定する検査。
フィブリノゲンが分解される血管内凝固のない「1次線溶」、またフィブリン(血栓)が分解される血管内凝固のある「2次線溶」ともにこの値は上昇する。
全身の血管内に微小血栓が生じる「DIC(播種性血管内凝固症候群)」の診断には欠かせない検査である。

基準値

5.0μg/mL 以下

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 播種性血管内凝固症候群
  • 血栓症
  • 出血
  • 悪性腫瘍
  • 血栓性血小板減少性紫斑病
  • 溶血性尿毒症症候群
  • 心房細動
  • 肝硬変
  • 腹水
  • 大動脈解離
  • 解離性大動脈瘤
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。