知っておきたい 『病院の検査』

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過眠障害診断検査

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検査対象
過眠障害

十分睡眠時間をとっているにもかかわらず回復感がない・一日に何度も寝る、などといった症状や病態を示す精神疾患「過眠障害」を診断するための検査。
本人の主観および家族など周囲の人々による客観的観察により得られる情報をもとに、DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)・ICD(国際疾病統計分類)等の基準に基づき医師が問診、診察を行い診断が下される。

診断基準 DSM-5 「過眠障害(Hypersomnolence Disorder)」より

  • A.主な睡眠時間帯が少なくとも7時間持続するにもかかわらず、過剰な眠気(過眠)の訴えがあり、少なくとも以下の症状のうち1つを有する:
  • (1)同じ日のうちに、繰り返す睡眠期間がある、または睡眠に陥る。
  • (2)1日9時間以上の長い睡眠エピソードがあっても回復感がない(すなわち、爽快感がない)。
  • (3)急な覚醒後、十分に覚醒を維持するのが困難である。
  • B.その過眠は、少なくとも1週間に3回起き、3ヶ月間以上認められる。
  • C.その過眠は、意味のある苦痛、または認知的、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を伴っている。
  • D.その過眠は、他の睡眠障害(例:ナルコレプシー、呼吸関連睡眠障害、概日リズム睡眠-覚醒障害、または睡眠時随伴症)ではうまく説明されず、その経過中にだけ起こるものではない。
  • E.その過眠は、物質(例:乱用薬物、医薬品)の生理学的作用によるものではない。
  • F.併存する精神疾患や医学的疾患では、顕著な過眠の訴えを十分に説明できない。
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。