知っておきたい 『病院の検査』

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A型肝炎ウイルス

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検体
血清

主に飲食物により経口感染するRNAウイルスである「A型肝炎ウイルス(HAV)」に関する検査。
A型肝炎ウイルスの潜伏期間は2~6週間であるが、発症後数日で「IgM-HA抗体」と呼ばれる免疫グロブリン抗体が出現するため、それを見ることによりA型肝炎の診断指標とする。
ただし「IgM-HA抗体」は3~6ヶ月でほぼ消失するため、過去におけるこの疾患の既往は、生涯にわたり血液中に存在し続けるもう一つのHA抗体である「IgG-HA抗体」の有無で知ることができる。

基準値

IgG-HA抗体 陰性(-)
IgM-HA抗体 陰性(-)

異常値を示す疾患

IgM型が陽性
  • A型肝炎ウイルス感染症
  • など
IgG型が陽性かつIgM型が陰性
  • A型肝炎ウイルスの感染既往
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。