知っておきたい 『病院の検査』

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肺血流シンチグラフィー

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検査対象

肺の毛細血管に一時的にとどまる性質を持つ放射性同位元素(RI)を静脈に注射した直後、シンチカメラと呼ばれる専用の装置を用いて放射性同位元素から放出される放射線を捉え、得られたデータをコンピューターで処理し画像化する検査。
「肺血流シンチグラフィー」は、アイソトープ検査・RI検査・核医学検査などとも呼ばれ、肺塞栓症、肺高血圧症、閉塞性肺疾患、肺癌、大動脈炎症候群などの診断に用いられる。

検査の対象となる主な疾患

  • 肺塞栓症
  • 肺高血圧症
  • 気管支喘息
  • 慢性気管支炎
  • 肺気腫
  • 肺がん
  • 大動脈炎症候群
  • 右左シャント
  • など

備考

概要

集積した放射性同位元素(RI)の肺内分布は肺血流量に比例するため、抽出した画像から肺血流状態を調べることができます。

メリット

従来のCTなどでは表わせなかった肺血流量を正確に調べることができます。

デメリット

検査対象となる肺塞栓症は夜間~早朝にかけての発症率が高いのですが、この検査には特別な装置を必要であるとともに検査技師が不足しているため、緊急時対応が困難であるのが現状です。

注意事項

①妊娠している方は医師に申告する
②金属類をすべて外す
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。