知っておきたい 『病院の検査』

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尿中α1-マイクログロブリン

α1-m
doctor iat
検体
尿

主に肝臓で生成される低分子血漿タンパク「α1-マイクログロブリン(α1-m)」の値を測定する検査。
α1-マイクログロブリンは、通常99%以上が腎臓の尿細管で吸収されるため、その値の異常は「尿細管障害」や「腎臓疾患」などの診断指標となる。

基準値

随時尿
0.8~14.1mg/L
0.5~ 7.0mg/L

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 糸球体腎炎
  • ネフローゼ症候群
  • 腎尿細管障害
  • カドミウム中毒
  • 火傷
  • ファンコニ症候群(Fanconi 症候群)
  • など

低値を示す疾患

  • 肝硬変
  • 劇症肝炎
  • 肝切除
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。