知っておきたい 『病院の検査』

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下部消化管造影

doctor iat
検査対象
大腸

放射線の一種であるX線を、硫酸バリウムなどの造影剤と空気を肛門から注入した消化管に透過させ、その状態をフィルムに写しとる検査。
「下部消化管造影」は、注腸造影検査・大腸造影検査とも呼ばれ、主に大腸に生じた疾患の診断指標とする。

検査の対象となる主な疾患

  • 大腸がん
  • 大腸ポリープ
  • 大腸憩室
  • 潰瘍性大腸炎
  • 虚血性大腸炎
  • クローン病(Crohn 病)
  • 大腸狭窄
  • 大腸結核
  • 直腸がん
  • 腸閉塞(イレウス)
  • 痔疾
  • 直腸炎
  • ブラインドループ症候群(blind loop 症候群)
  • 全身性硬化症
  • など

備考

概要

大腸がんはバリウムをはじく腫瘍像として写ることが多く、進行すると大腸の内腔が狭窄し、リンゴをかじった時に残った芯のような形(アップルコアサイン)になります。

メリット

下部消化管の疾患だけでなく、形や大きさ、偏位なども調べることが出来ます。

デメリット

バリウムは放置すると固まるため、検査後は下剤などを用いて体外へ排出する必要がります。

注意事項

①検査前日はスープなどの低残渣食のみ
②検査当日の朝は絶食
③緑内障・前立腺肥大・心臓病のある方は医師に申告する
④検査後、水分は多めに取る
⑤検査後、処方された下剤は必ず服用する
⑥検査後2~3時間は車の運転を避ける
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。