知っておきたい 『病院の検査』

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不飽和鉄結合能

UIBC
doctor iat
検体
血清

血清に含まれる鉄結合性タンパクである「トランスフェリン」と結合していない鉄の量を調べる検査。
血液中に存在する鉄は、その約1/3が血清鉄としてトランスフェリンと結合して流れているが、残り約2/3は結合していないため、それは「不飽和鉄結合能(UIBC)」と呼ばれ、その変化は「鉄欠乏貧血」などの診断指標とされる。

基準値

男性 104~295μg/dL
女性 108~316μg/dL

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 鉄欠乏性貧血
  • 真性多血症
  • 潜在性鉄欠乏症
  • など

低値を示す疾患

  • 再生不良性貧血
  • 肝硬変
  • 慢性肝炎
  • 急性肝炎
  • ネフローゼ症候群
  • 悪性腫瘍
  • 慢性感染症
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。