知っておきたい 『病院の検査』

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クロール

Cl
doctor iat
検体
血清

血清に含まれる細胞外液の陰イオンである「クロール(Cl)」の濃度を調べる検査。
クロールは、細胞浸透圧の調節・酸塩基平衡の調節などの役割を持つため、その濃度の変化はそれらの異常を招く疾患の診断指標となる。

基準値

98~110 mEq/L

異常値を示す疾患

高値を示す疾患

  • 呼吸性アルカローシス
  • 尿細管性アシドーシス
  • ネフローゼ症候群
  • 脱水
  • など

低値を示す疾患

  • 呼吸性アシドーシス
  • 代謝性アルカローシス
  • ADH分泌異常症候群
  • 嘔吐
  • 腸閉塞(イレウス)
  • など
  • 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。