知っておきたい 『漢方方剤』

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漢方方剤

六一散

よみかた
ろくいちさん
方剤種別
祛暑剤 <祛暑利湿剤
典拠出典
傷寒直格

異称別名

天水散、太白散

処方構成(この漢方方剤を構成する生薬の組み合わせ)

生薬名 原材料と加工法
滑石かっせき加水ハロイサイト
生甘草しょうかんぞうマメ科カンゾウ属のウラルカンゾウおよび同属植物の根・走出茎

適応疾患および対象症状

発熱、熱感、口渇、尿量減少、排尿障害、排尿痛、尿の混濁、嘔吐、下痢、落ち着かない、尿路結石、舌が紅い、脈が早い

この方剤の持つ「薬理作用」

解熱作用、利尿作用、止瀉作用、熱感改善、止渇作用、尿量改善、鎮痛作用、尿色改善、精神安定、嘔気改善、止嘔作用、舌色改善、整脈作用

東医弁証(この方剤が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)

暑温挟湿、膀胱湿熱、湿盛泄瀉、小便不利

治法治則(この方剤が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)

清熱解暑、利水通淋

別出典の同名漢方方剤

  • 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。