知っておきたい 『漢方生薬』

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漢方生薬

栝楼子

よみかた
かろし
生薬種別
清熱化痰薬
薬味薬性

異称別名および炮製品名

基原炮製(この生薬の原材料と加工法)

ウリ科カラスウリ属のシナカラスウリおよびキカラスウリなどの種子

適応疾患および対象症状

粘りのある痰、せき、胸苦しさ、呼吸困難、呼吸促迫、便秘など

この生薬の持つ「薬理作用」

鎮咳作用、通便作用、呼吸改善、去痰作用、消化促進、整腸作用など

東洋医学的弁証(この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)

肺燥咳嗽、腸燥便秘、食積停滞

治法・治療原則(この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)

潤肺化痰、潤腸通便、清熱化痰

帰属経絡(この生薬が主に治療効果を発揮する、経絡および臓腑)

肺、胃、大腸

この生薬を用いる「漢方方剤」(異称別名表記)

方剤名 出典(処方来源)
咳血方がいけつほう《丹渓心法》たんけいしんぽう
陥胸承気湯かんきょうじょうきとう《通俗傷寒論》つうぞくしょうかんろん
枳実薤白桂枝湯きじつがいはくけいしとう《金匱要略方論》きんきようりゃくほうろん
五仁湯ごにんとう《世医得効方》せいとくこうほう
柴胡陥胸湯さいこかんきょうとう《通俗傷寒論》つうぞくしょうかんろん
承気合小陥胸湯じょうきごうしょうかんきょうとう《温病条弁》おんびょうじょうべん
清気化痰丸せいきけたんがん《医方考》いほうこう
丹渓咳血方たんけいがいけつほう《医方考》いほうこう
  • 『生薬種別』については、複数の漢方生薬種別に属する生薬もあるが、当該生薬の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方生薬種別に基づき、単一の生薬種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該生薬が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この生薬の持つ「薬理作用」』については、当該生薬の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。